と・こ・ろ・が……。

 今月(00年2月)になって、一本の電話がかかってきたのである。

 ピパッポペピッパピパ♪(私の着メロの音)
 チャッ(受話器を取る音)

「はい、もしもし」
「もしもし、WAVE出版の小田ですが」
「はいはい、ベストセラー作家の疋田ですー」
「……。」
「やーはは、冗談ですよ、わはわはわは」
「……。」
「(やな予感)どうかしました?」
「あの、ですね」
「はい」
「たいへん申し上げにくいのですが……」
「はい」
「不思議なことにですね……」
「はあ」
「今日になってですね……」
「はあ」
「本が返ってきまして……」
「はあ(ゲゲッとの思いあり)」
「尋常な数ではありませんでして……」
「はあ(ドキドキ)」
「その数、3000部」
「ゲッ」
「つまり……」
「つまり?」
「返本の山」
「返本の山? ですか?」
「山です」
「ということは?」
「正直申し上げて……」
「はい」
「赤字です」
「はあ」
「それも大赤字……」
「はい」
「……」
「……」

 というような気まずい会話がなされてしまったのだ。
 つーまーりー売れてないっ。
 初刷り7,000部のところが、なんと3,000部も戻されてしまったのよ。おまけに、まだまだ戻ってくる予定なんだって。しくしくしく。

 なんてこった。去年の10月には都内各書店で、結構平積みになっていたのに、そう言えば最近見ないなあ、ひょっとして売り切れ? よしよし、もうすぐ増刷だな。るんるん嬉しいな、と思っていたら、事実はその全くだったのだっ!!

絶望の顔

 厳しいね、本を売るっていうのは。
 出版不況だ、出版不況だと言われているのは知っていたけど、本当にそういうものなのね……、しくしく。

 正直言って内容には自信はあるのよ。ホントに。渾身の力作なのよ。
「損はさせませんぜ、お客さん、1,500円分は楽しませまっせ」とは思っていたのだけれど、どうやら人の目にとまらなかったらしい。まあ地味っていえば地味なジャンルだし、著者が完全に無名だしなあ。

 
 で。

 で、だ。

 私は心の底から訴えたい。魂の叫びだ、ソウルフルスクリームなのだ。

 買ってくれぇぇぇぇぇ!!!
 はあはあ。もう一度。
 お願いだっ、買ってくれぇぇぇぇぇ!!!!!!

 私を可哀相だと思う奇特なお方は、すぐに書店に走り、「はあはあ、WAVE出版から出てる話題のベストセラー『自転車通勤で行こう』1冊!!(もしくは2冊、10冊、なども可)」と注文して欲しいのよ。
 しかるのちに地元の図書館に走り「はあはあはあ、大ベストセラーになる筈の『自転車通勤で行こう』即入れて!」と言って欲しいのよ。

 はあはあ、失礼しました。

 でも、よろちくね。ホント。さっくんのお願い。

そして時は移りゆく……


「自転車通勤で行こう」疋田智著
      WAVE出版 \1,500
ISBN4-87290-063-4

WAVE出版
〒102-0074
東京都千代田区九段南2-4-9
Tel. 03-3261-3713 Fax. 03-3261-3823
振替 00100-7-366376 wave@muj.biglobe.ne.jp


「ネットの中で注文」という手もあります。こちらですe-Shopping
 こちらでも良いっす。どうでしょうか? わ、わ、わかってるんだっ! オレは、オレは、押し売り野郎だぁぁぁぁ!!!



 ころで、上記 "es! Books"での在庫が無くなってしまいました。つまり売り切れです。びっくりしてます。本当にありがとうございます。疋田大感謝中です。
 esの担当の方から連絡がありまして、近日中に在庫強化していただけると言うことです。さらに「ベストセラー文芸」のページで紹介していただけることになりました。篠田節子さん、村上春樹さんなどの本物のベストセラー作家と並んでです。本当に有り難いお話です。

 インターネットって本当にすごいのかも知れない。そう思い始めています。感謝感激です。(00/2/20)

 2000/3/16〜3/29の間、上記"es! Books"のベストセラーランキング(文芸部門)で、売り上げベストテンに入りました。ありがとうございます。



何だ何だ、噂によれば売れてるっていうぢゃないか

 ンターネットポータルサイトの「エキサイト」が自転車特集をやってます。よろしければどうぞこちらへ。私もちょっとだけ出てます。