さて、我々を待ちうけていたのは、宮田工業株式会社自転車技術部の山崎祐路さん。自転車の「美学」と富士山の景観(宮田茅ヶ崎本社からよく見えるのだそうです)にこだわる、違いの分かる男です。
実は彼のイチオシは、金色に輝くアルミフレームの軽快車でした。
←左のシリーズの自転車に、外装7段変速を設定し、より走りの性能を高める。
現在のミヤタ自転車の一番のボリュームゾーンに当たる車種で、すべての人に合うだろうという配慮からです。うーん、アリだ。確かにアリだ。ホントにそう思ったのですよ。
軽いし。700cだし。しかしながら、私の心の中では何かモヤモヤが消えない。「通勤専用」と言うからには、何か「コレが特徴だ」というモノが欲しいではありませんか。「この自転車に乗ってライフスタイルを変えるぞ」というようなね。
また「ママチャリに似ている」というのは圧倒的に不利な要因で、何故ならば、いわゆる「ママチャリ」は、スーパーの軒先で1万円程度で買うモノ、という意識が、この数年、定着しつつあるというのが現状だと思われるからです。
上記の「クオーツ外装7段」モデルで、恐らく市販価格が4万円代後半。ならばママチャリの形状からなるだけ離れなければ、価格的に太刀打ちが出来ない……。
そこで登場したのが同社のクロスバイク「パヴェア」です。
私も実はコレ(もしくは「レイクサイド」)がベースになるのだろうな、と思ってはいたのです。通勤にはクロスバイクが一番向いている、というのがかねてからの私の主張でもありますし……。
クロスバイクでありながら、トップチューブを下におろした形状は女性にも乗りやすい。
コンポーネントはシマノのC201とネクサーブ。十分です。フロントのサスも付いて踏破性能にも問題ありません。カッチョイイしね。重量13.5キロ。うーん、まあそんなもんかな。ところが、通勤仕様にする以前の、このベースモデルが79,800円。
うー、消費税を入れて8万円を超してしまいます。
一般ユーザーの眼で見れば、高い、よなぁ……。